寝具と腰痛

こんにちは。

今回の腰痛コラムは『寝具と腰痛』というテーマです。

腰痛のお客様から『枕やマットレスも腰痛に関係しているんですよね？？』『どういう枕やマットレスが良いんですか？？』など、寝具に関するご質問をいただく機会が増えました。

当院では、枕やマットレスなど物の販売はしていないのですが、こういったご質問に対して、私が普段どのようにお答えしているのかお伝えします。

まずざっくりとですが、枕やマットレスなど寝具は腰痛に影響します。

（わかりやすくお伝えするための）極端な例ですが、段ボールを床に敷いて寝るのと、高級ホテルのベッドで寝るのとでは、翌日の腰の状態はおそらく違いますよね？？

ですので、寝具を新しく買い替えることで、腰痛が改善する可能性はあるでしょう。

ただし、（これは枕とも共通することなのですが）本当に様々なメーカーから様々な種類が販売されています。

なのでまず前提として、私から『○○さんには、絶対にこのマットレスがおすすめですよ‼』と断言することはできません。

例えば高価格、高品質なマットレスが売られていたとしても、買った全員が満足するということは、実際のところまずないと思います。

『もう最高‼　ずっとこれで寝ていたいわ‼』と言う人もいれば『高いお金を払ったのに、思ってたのと違う。全然合わなかった…』と言う人もいるでしょう。

ですので、（他の多くの物事と同じように）どうしても合う、合わないがありますから、私は『実際に売り場で寝心地を試してもらったり、ご自身が良さそうだなと思うものを選んでくださいね』とお伝えしています。

どんなマットレスが良いか？？　人によって答えは違うということです。

次に枕です。

枕は首の下に敷くものなので、寝違えなど首の痛みにだけ関係していると考えてしまう方もいらっしゃるのですが、からだは繋がっていますので、実は腰痛とも関係していますよ。（首に負担がかかれば、腰にも負担がかかります）

枕も基本的にはマットレスと同じようなアドバイスになります。

素材や高さ、反発具合の好み、合う合わないは人それぞれで違うからです。

ただし枕の場合は、高さが高過ぎる枕はおすすめできません。枕の高さが高過ぎると、首の骨のカーブに負担がかかるためです。

当院のお客様で多いのは、旅行に行ったとき、宿泊先の枕が合わなかったという方です。

詳しくお話を伺っていると、普段使っている枕よりも高さのある枕だったという方もいらっしゃいました。

宿泊先の枕で『ああ、この枕合わなさそうだな…』という場合は無理に使用せず、バスタオルなどを枕代わりに使いましょう。

お好みの高さに調節すると、身体への負担を減らすことができます。

『普段から枕なしで寝ています』という方も、ちらほらいらっしゃいますよ。

その他に、お客様からよく聞くのは『オーダーメイドの枕を作ったけど、合わなかった』というご意見です。

これが本当に難しいところですよね…(笑)

ですので、マットレスのときと同様に、私からはっきりとしたことは言えないのですが、高価なオーダーメイドの枕にすればすべて解決という訳でもなさそうです。

枕は首の下に敷くものですが、実は膝の下に敷くことでも腰痛予防になります。

仰向けで寝た際に、写真のような感じで、膝の下に枕を置き、膝を軽く曲げるようにしましょう。（枕以外にも、バスタオルやクッションなど身近なものでも代用できます。当院では写真のようにバスタオルを使用しています）

なぜこれが腰痛予防になるかというと…

実は、仰向けで寝た際に足をピーンと伸ばすと、腰の筋肉が張ってしまいます。

その状態では腰に負担がかかるので、写真のように膝を軽く曲げると、腰の筋肉が緩み、腰痛予防となる訳です。

当院では仰向けでの施術の際は、この方法で少しでもお客様の腰の負担を減らせるように努めております。

実際に『仰向けで足をピーンと伸ばすと腰が痛かったけど、膝を軽く曲げただけで、腰の痛みが和らぎました』というお声は多いです。

これは施術時だけでなく、お家で寝るときにも試していただくと良いですね。（もちろん寝具のときと同様に合う合わないがありますので、合わないと思う方は控えていただいて大丈夫です）

今回は『寝具と腰痛』というテーマでお伝えしました。

はっきりとしたことが言えない内容だったので、余計にモヤモヤしてしまったという方もいらっしゃったかもしれません…

ただ、繰り返しになりますが、本当に人によって答えは違います。

私としてはそういった現状を知っているからこそ、当院で寝具の販売をしていないというのもあります。

枕やマットレスなど寝具を扱い、それが売れれば、それなりの売り上げになるかもしれませんが、もしそれがお客様に合わなかった場合、きっと申し訳ない気持ちでいっぱいになります。

寝具メーカーの方であれば『では、こういったタイプのマットレスはどうでしょうか？？』『他にもこういった枕もありますよ』など、他の商品を提案することができると思いますが、私にはそこまでのことはできません。

当院のスペースには限界がありますし、常々最新の寝具情報をチェックしていますというわけでもないからです。

ですので、専門店や種類が豊富な売り場に実際に足を運んでいただき、そこでご自身に合いそうなものを選んでいただくのがベストです。

特にマットレスは、こだわればそれなりの金額のものも多いですよね。売り場で試しに寝るだけならタダなので、できればちゃんと試し寝してから購入するようにしましょう。

寝具だけでなく、些細なことでもかまいませんので、お悩みのことがあればお気軽にご相談ください。